恋愛の正体

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恋愛の正体

さてまずは恋愛のそのものの本質を問うてみる必要があるようです。

恋愛の正体とは、恋の実態とは一体何でしょうか?

結論から言えば脳内ホルモンカクテルによる生理的な幻想です。

その本質を我々は知らずして日々の生活の中で

この恋愛という感情に翻弄され膨大な時間とエネルギーを

費やし続けています。

人生の喜びも恋愛にあり、

また悲劇も恋愛にあります。

人間は恋愛感情にほとんど自ら運命を任せているように思えます。

男も女も恋愛のために働き、恋愛の為に歌い、

そして饗宴を催しその命を終了していくのです。

恋愛こそ人生そのものなのでしょう。

その本質を悪魔的に分解・分析してこれまでの人間たちの恋愛への思い込みを

振り払いたいと思います。

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恋愛とは遺伝子が織り成す麻薬的幻覚

恋愛の目的は生殖そのものであり、性欲の別の表現です。

恋愛=性欲+独占欲

これこそが恋の正体であり目的です。

恋愛とは子孫を残すために神が与えし享楽的な儀式といえるでしょう。

男女がお互いの最適な生殖のパートナーと出会い、

より強い遺伝子を残し養育するためにお互いをつなぎ止めるための儀式です。

自然はその労に強烈な麻薬作用で心の喜びを与えたのです。

更には生殖行為そのものにはより深く甘美な快楽を与え、

その甘美な体験は脳の奥深くに記憶され

生殖行為そのものが恋愛の報酬となっているのです。

とりわけ出産や子育てという大きな苦痛とリスクをともなう女性には

より深い快楽・オーガズムがご褒美となったのです。

我々男性には細かく浅い快楽を量的報酬として与えました。

恋愛は遺伝子が宿主に対して生殖行為を促すために

脳内化学物質を使った大いなる幻覚・錯覚現象なのです。

全ては脳の報酬系の回路が作り出す甘い誘惑の物語です。

(参照)

脳内報酬系(ほうしゅうけい)とは、生き物が生命活動に有意義な行動をとった時に、 人間や動物に『快感』や『心地よさ』を感じさせる脳内システムのことです。 その快感は脳にしっかり記憶され、その快感の再現を求めます。 これに大きく関わり主役になっているのが、ドーパミンと言われる神経化学物質です。 ドーパミンは動物が生きる上での行動の原動力となっています。
悪魔の性典
 

恋は脳内物質の化学的な作用

恋愛現象にはいくつかの脳内ホルモンが関与します。

  1. ドーパミン・・・・・・・・・・・・幸福感・陶酔感・集中力と爽快感の維持・意欲・コカインと同じ作用がある・快楽報酬の要求
  2. PEA・フェニールエチレンアミン・・・覚醒高揚効果・ドーパミンの分泌促進・落ち着かなさ・胃の収縮の誘発・報酬の要求
  3. ノルアドレナリン・・・・・・・・血圧心拍の上昇・高揚感
  4. セロトニンの低下・・・・・・・強迫観念・不安感
  5. オキシトシン・・・・信頼と愛情形成ホルモン

このカクテルが引き起こす化学的反応現象は正に恋のトキメキそのものです。

惚れ薬PEAとドーパミンにより恋に落ちて幸福感に浸り、

ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)によって心臓はたかなります。

ドーパミンは麻薬と同じ快楽希求作用で更に快楽を求め続けます。

恋する思いはリラックスホルモン・セロトニンの低下により相手に

捨てられる強迫観念へと変遷してゆきます。

そして契を結んだ男女は愛情ホルモン・オキシトシンによって強い絆を作り上げていきます。

このように私たちが運命的な恋と思い込んでいる高揚感は

遺伝子が化学物質で私たちを弄んでいる現象に過ぎないのです。

この恋愛カクテルによって女性はテストステロンの量が増加して性欲が強まり、

男性は逆にテストステロン量が減って性欲が低下して

ほかの女性に興味を示さなくなります。

恋とは遺伝子選別

それでは恋に落ちる状況はどうして生まれるのでしょうか?

それも全ては遺伝子による台本で私たちは行動しているのです。

遺伝子はまずは見かけでつまりルックスで相手の遺伝的な優秀さ、生命力を判断します。

男性ならばテストステロンが分泌能力に長けた証をもった

しっかりした顔立ち・男らしい肩幅・切り上がったお尻などが

視覚的に好みとして女性の脳に訴えてきます。

女性ではバランスのとれた顔立ち、豊富な髪の毛、腰とお尻の比率、

豊かな胸など男性の脳に好みとして写ってきます。

そして更に配偶の選別が起こります。

お互いが近づいた時に臭覚によって相手の遺伝情報を嗅ぎ分けます。

キスをして唾液を交換しあえば更に遺伝情報は伝わります。

遺伝子は自分にない免疫をもった異性を

子孫繁栄のために選択します。

遺伝的な選択する本能行動、これこそが人それぞれに備わった好みという現象です。

どうしても理解できない不思議な選択をしているカップルに

時たま出会いますが、

「蓼食う虫も好き好き」はまさにこのことを表しています。

我々の目に見えないレベルで物事は進行してゆくのです。

恋愛の正体とは

恋愛の甘美な幸福感は遺伝子が私たちに与える生殖に対する快楽報酬であり、

生物的反映をもたらすための選別プロセスなのです。

恋愛は、性欲を全うするための脳内の神経化学物質による幻覚作用です。

私達は、その生殖への言い訳、引き金として恋という個人の物語を作り上げていきます。

悲しいことですが、ホルモンカクテルによる恋愛感情の持続効果は

2年から3年で薄れていきほぼ5年で消え去るという研究データもあるそうです。

ちょうど一人の子供をある程度育て上げて安心できる期間でもあります。

そして女性はまた新たな生殖期間に入ります。

2~3年で恋心が冷める現象は

おそらく原始的な時代には先祖たちは相手をチェンジしていたと考えられます。

恋とはどんなに追いかけてあがいても数年で消え去る悲しい出来ごとなのです。

恋に溺れて自分を失ってはいけない理由がここにあります。

悪魔・・・・とは?

恋という媚薬をスパイスにしてその快楽を享楽することを目指すもの達を

古よりこう呼んでいいます。

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